歯周病とは、歯と歯茎の境目に付着した歯垢(プラーク)から、歯の根にそって歯周病菌が侵入し、歯を支えている周りの組織をじわじわと破壊していく病気です。歯周病が進行すれば、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
歯肉に炎症がおきた状態を歯肉炎と呼び、歯槽骨を支える組織全体が崩れてしまう病気を歯周炎といいます。
また、これらの病気は初期に自覚症状がないため、気付かないうちに悪化させてしまうことが多いのです。
アクセス
【所在地】
〒112-0015 東京都文京区目白台1−23−7
グリーンヒルズ目白台1F
護国寺駅 徒歩 8分/ 土曜も17時まで診療!
診療について
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歯周病治療
歯周病とは?
歯周病は「歯周ポケット」から始まる
歯肉に炎症が起きると、歯と歯茎の間の溝が生まれ、深くなっていきます。
この溝のことを歯周ポケットと呼び、溝は炎症の進行によってどんどん深くなります。
歯周ポケットの中には酸素がなく、わずかな出血などは栄養が豊富に含まれているため、酸素の苦手な毒性の強い細菌「歯周病原性細菌」の温床となり、細菌による炎症と歯周ポケットの形成が繰り返されることで歯周病は進行していきます。
※健康な状態であっても歯と歯肉の上端部分には溝がありますが、これは歯肉溝と呼ばれるものであり、歯周ポケットと区別されます。
歯周病がひきおこす病気
歯周病は サイレント・アーミー(沈黙の病)とも呼ばれており、放置していると全身疾患の引き金にさえなってしまう病気です。
歯周病と全身疾患の関係
- 呼吸器・・・肺炎・喘息・咽頭炎などを起こしやすくなります。
- 心臓・血管・・・致命的な心臓発作を起こすリスクが2.8倍となる相関性が認められています。
- 子宮・・・早産(低体重出産)のリスクが7.5倍になる相関性が 認められています。
- 糖尿病・・・歯周組織の感染症や炎症はインシュリン抵抗性を高め、血糖値のコントロールが困難となり、結果として糖尿病が悪化します。
歯周病は、「沈黙の病」などと呼ばれるように、初期状態には痛みなどの自覚症状が出にくく、それが災いして予防を怠ったり、進行が進んでしまう危険性が高いです。
しかし、歯垢をきれいに取り除けば、歯肉炎の段階なら症状を改善することが可能です。
また、歯周炎になっていても進行を止めることが可能ですので、しっかりと治療することが重要です。
歯周病の治療
ブラッシング指導や歯垢や歯石の除去 (プラークコントロール )は歯周病のもっとも基本的な治療法です。
病原性プラークを除去することで口の中のプラークを正常レベルに維持し、無害な細菌グループが支配的になる環境を整えます。
その後、初期の治療で取り切ることのできなかった歯周ポケットの歯石を除去していきます。
歯周ポケットの非常に深いところについた歯石は、歯茎の切開手術にて歯石を取り除く治療を行います。
手術で歯周病を治す
歯周病の治療で歯茎を切開することがあります。
歯茎にメスを入れる目的は主に次の3つです。
【手術の目的】
1・深い歯周ポケット内部の清掃
2・破壊された骨や歯肉のかたちの改善
3・再発予防のための歯肉の改善
歯周病の予防
歯周病は、歯肉炎の段階では口の中のケアを積極的に行うことで良くなっていきます。
しかし、ある程度症状が進行している場合には、出来るだけ早めに治療を受けることが重要です。
また、歯周病はかかり始めはほとんど自覚症状が出ませんので、検査をうけて症状について勉強しておくことも大切です。
歯周病の検査方法
プロービング検査
プローブという道具を使い、歯周ポケットの深さを調べることができます。
X線写真による検査
X線写真によって歯の周りの骨の溶け方を調べることが可能です。
正しいブラッシングの方法
歯ブラシの持ち方
- 歯ブラシはえんぴつを持つように磨くと毛先の余分な圧力がかかりません。
しかし、歯ブラシに決まった持ち方はありませんので、難しい場合は楽に磨ける持ち方を探しましょう。
歯周病に効果的なブラッシング方法
- バス法
- 歯ブラシの毛先を根の方向に45°に向けて前後に小刻みに動かします。
これによって歯と歯肉の境目の清掃、また歯肉の改善に効果的です。 - ローリング法
- 歯ブラシを歯茎にあげ、上の歯は上から下へ、下の歯は舌から上へ向かって歯ブラシを回転させるようにして磨きます。
これにより、歯の表面の汚れや歯垢を除去することができ、さらに歯茎へのマッサージ効果も期待できます。
歯ブラシの選び方のポイント
- 大きさ
- 大きい歯ブラシでは動きがスムーズにはいきません。
使う人の上の前歯2本分くらいの、小さめの歯ブラシを選ぶことで、歯の奥まで届くような細かい動きが可能となります。 - 硬さ
- やわらかめがおすすめです。
ブラッシングの補助的用具
どうしても歯ブラシの毛先が届かない歯と歯のすき間などに歯間ブラシや糸ようじ(デンタルフロス)を使用し、お口の清掃を行うと良いでしょう。
当院からは次のブラッシング補助的用具をおすすめします。
歯間ブラシ
細い針金の周囲にブラシをつけたようなものです。歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間や、歯茎周りをきれいにすることができます。
使用方法は、歯間ブラシを隙間に入れて前後させます。これだけでかなりの歯垢や食べかすが取れると思います。
サイズはいろいろありますので、自分にあったものを選び、無理に入らないところには入れないようにしましょう。
デンタルフロス(糸ようじ)
デンタルフロスとは、歯の間の歯垢を清掃する細い糸です。
ナイロンの糸を歯と歯の間にすべらせるようにいれて、歯垢や食べかすを取り出します。歯間の狭いタイプの人にお勧めです。